Q:ポリオの予防接種はいつ受ければいいのでしょうか?

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日本では、野生株のポリオは、1980年を最後に30年以上発生しておらず、
生ワクチンが原因のポリオが、数年に1件程度発症していました。
このため、生ワクチンの接種率が著しく低下し、これに対応して、
不活化ポリオワクチンが、
平成24年9月に、やっと導入されました。
つまり不適切な予防接種は受けないことで、行政へのメッセージになるのだと
私は理解しています。

ポリオの予防接種には、現在、単独の不活化ポリオワクチンと、
4種混合ワクチンの、
2種類があります。

ちなみにこの両者は、ワクチンを作るための
材料の株が違います。

単独のものは、強毒性のソーク株。
4種混合は、弱毒性のセービン株です。
そして、ソーク株の方が、世界中で使われてきた実績があります。
一方セービン株は、これまで日本独特であった生ワクチン用として使われて来た株で、
不活化ワクチンとしての実績はこれからというところです。
実績という意味では、ソーク株を選択したくなります。

また、4種混合は、3種混合のスケジュールで打つ必要があるため、
スケジュールの柔軟性が低いです。
諸外国でのポリオのスケジュール(4歳以降に4回目を打つ)から考えると、
3 or 4種混合のスケジュールは早く終わりすぎます。
(標準的には1歳半程度に終了)
このため、終生免疫が付かないのではないか、という議論があります。
(まだはっきりとした実績は出ていません)

しかし、単独ワクチンを使用した場合、4歳以降に4回目を打つような、
柔軟なスケジュールを組むことができるのです。

以上のように、
・実績のあるソーク株を用いている
・柔軟なスケジュールが組める
という2つの理由から、私は単独ワクチンの接種を選択しました。

今生まれたお子さんに対しては、
4種混合がデフォルトになっていますが、
保健所に単独で受けたいと依頼すれば、
対応してもらえる可能性はあります。

リスクとしては、単独のワクチンは、数年以内に廃止になる可能性があります。
どうも、セービン株のワクチンを護りたいようです。

もし単独のポリオワクチンが廃止になった場合、
自費で単独ワクチンを打つことになります。

参考:日本医師会:ポリオワクチンでポリオになる?

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