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るる について

理系国立大学/大学院卒後、米系外資系大企業に就職。フロント部門から、出産を機に経営管理部門に勤務。既婚女性。高度不妊治療をへて、1男1女の母。趣味は投資。

Q:不妊治療をしていることを、上司に伝えておくべきでしょうか?

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これも、勤務体系や裁量の程度、休みの取りやすさ、周囲との関係性などによって、ケースバイケースだと思います。

私は、不妊治療は個人的なことだと思うので、基本的には言わないスタンスでした。しかし、勤務地が通院に支障をきたす場所になる可能性があったため、その任務を断るために、不妊治療をしていることを伝えることになりました。それは不妊治療期間4年のうち、最後の数か月になってからのことでした。この上司とは比較的関係がよかったことも重要なポイントでした。

通院していることは、何かの拍子に同僚などにも言っていましたが、「ちょっと、婦人科系で」というあたりに抑えておくと、それ以上は突っ込まれなかったですが、数年間一緒に仕事をしていた人は、察してくれていました。また仕事上、直接関係のない社内の友人には話したりしていました。

職場で不妊治療をカミングアウトしたいと思う理由は、突発的な休暇、早退、遅刻を理解をして欲しいということでしょうか。不妊治療が、忌引きや癌その他の病気、怪我などに比べて、どれくらい「それはしょうがないよね」と思ってもらえるかは、個人の価値観に依るところが大きいので、相手の配慮に期待するのは、私は危険だと思っていました。

結局のところ、自分の役割に期待されるところの合格点以上の仕事をする上で、不妊治療の通院が支障をきたすのであれば、理由が何であれ、管理者としてはマイナスにとらえるのが当然だと思うので、そうならないように、裁量のある、ないし調整のきく仕事をしていることが、不妊治療と仕事をつつがなく両立させることに有効だと思います。出産退職をしないのであれば、このことは産後もっと重要になって来ます。

Q:子どもの予防接種はどれを受ければいいのですか?

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  • 予防接種の数が多すぎて、いつどれを受けさせればいいかわからない!
  • 危険なものがあると聞いたことがあるけど、何がどう危険なの?
  • 予防接種ってなぜ受けるの?

子どもを産むと、たくさんの予防接種の接種票が送られて来ます。

複数回打つ必要があるもの、
一度打つと、しばらく間をあけないと、
次を受けてはいけないものなど、様々です。

予防接種は、受けさせようと思っていても、
子どもの体調が悪い日が続いたりして、つい受けないでいると、
あれ? 受けなくても平気なんじゃ・・・?
本当に受けさせなくてはいけないものなのか、よくわからなくなったりします。

予防接種を受けるべきか?

日本では、予防接種法に基づき、
特定の疾病の予防接種を受ける「努力義務」があります。

予防接種を受けさせることは、多くの国では義務ですが、
日本では1994年より、「努力義務」に変わりました。
つまり「受けるか受けないか」を、
個人かその保護者が、選択することができます。

予防接種は、治療法がなかったり、
一度発病してしまうと、深刻な後遺症が残るような、
大きな被害のある疾病について、行われます。

一方、予防接種には、非常に低い確率であるものの、
重篤な副作用が起こる場合があります。

基本的な考え方として、
予防接種は世界から天然痘を始めとする、
重篤な疾病から人々を守ってきた、素晴らしい医療だと私は思います。

また多くの人々が抗体を持つことで、
病気の蔓延を防ぐ効果があり、
自分や子どもの感染を防ぐだけではなく、
皆のためでもあります。

厚生労働省のワクチン行政には、
世界から10年遅れているという批判もあり、
鵜呑みにしてはいけない点もありますが、
「個別に評価するのが面倒であれば、全部受ける」
が基本ではないかと思います。

長く流行していない病気の予防接種は受けなくていい?

予防接種には、リスクとベネフィットがありますが、予防接種が始まって時間がたつと、
多くの人が免疫を獲得するため、打っても打たなくても、その病気にかかる
可能性が低くなっていくものです。

つまりベネフィットが低減し、リスクだけがそのまま残ります。

しかし、子どもの頃に予防接種を受けず、
免疫を持たない人が増えると、
将来その病気が流行したときに、
感染することがあります。

最近の風疹が良い例です。

また海外に留学や赴任をする際に、
規定の予防接種を行っていることが、必要とされる国も多くあります。

国の制度が異なるため、
日本の予防接種スケジュールをきちんとこなしていても、
追加で接種するものが全くない、というケースは稀だと思います。

もし、日本の予防接種をまったく行っていない場合には、
必要な接種を受けるには時間がかかりすぎ、
渡航自体が出来なくなってしまうこともありえます。

こういった観点からも、私は、
予防接種は受けさせておいた方がよい、
と考えています。

一言でまとめると、ポリオ以外の予防接種は、
普通に受けるとよいかと思います。

おことわり

ただ、私は医師ではなく、
子どもに受けさせる予防接種について、
たくさん調べて勉強した、一人の母親に過ぎません。
主治医の先生とご相談の上、保護者の方自身が、
リスクをご判断いただきますよう、お願いします。

以下、個別に述べている予防接種についての記事です。

Q:日本脳炎の予防接種は受けさせるべきでしょうか?
Q:ポリオの予防接種はいつ受ければいいのでしょうか?

Q:ポリオの予防接種はいつ受ければいいのでしょうか?

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日本では、野生株のポリオは、1980年を最後に30年以上発生しておらず、
生ワクチンが原因のポリオが、数年に1件程度発症していました。
このため、生ワクチンの接種率が著しく低下し、これに対応して、
不活化ポリオワクチンが、
平成24年9月に、やっと導入されました。
つまり不適切な予防接種は受けないことで、行政へのメッセージになるのだと
私は理解しています。

ポリオの予防接種には、現在、単独の不活化ポリオワクチンと、
4種混合ワクチンの、
2種類があります。

ちなみにこの両者は、ワクチンを作るための
材料の株が違います。

単独のものは、強毒性のソーク株。
4種混合は、弱毒性のセービン株です。
そして、ソーク株の方が、世界中で使われてきた実績があります。
一方セービン株は、これまで日本独特であった生ワクチン用として使われて来た株で、
不活化ワクチンとしての実績はこれからというところです。
実績という意味では、ソーク株を選択したくなります。

また、4種混合は、3種混合のスケジュールで打つ必要があるため、
スケジュールの柔軟性が低いです。
諸外国でのポリオのスケジュール(4歳以降に4回目を打つ)から考えると、
3 or 4種混合のスケジュールは早く終わりすぎます。
(標準的には1歳半程度に終了)
このため、終生免疫が付かないのではないか、という議論があります。
(まだはっきりとした実績は出ていません)

しかし、単独ワクチンを使用した場合、4歳以降に4回目を打つような、
柔軟なスケジュールを組むことができるのです。

以上のように、
・実績のあるソーク株を用いている
・柔軟なスケジュールが組める
という2つの理由から、私は単独ワクチンの接種を選択しました。

今生まれたお子さんに対しては、
4種混合がデフォルトになっていますが、
保健所に単独で受けたいと依頼すれば、
対応してもらえる可能性はあります。

リスクとしては、単独のワクチンは、数年以内に廃止になる可能性があります。
どうも、セービン株のワクチンを護りたいようです。

もし単独のポリオワクチンが廃止になった場合、
自費で単独ワクチンを打つことになります。

参考:日本医師会:ポリオワクチンでポリオになる?

Q:日本脳炎の予防接種は受けさせるべきでしょうか?

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日本脳炎は、現在の日本でも、感染の可能性がある病気です。

一般に、日本脳炎ウイルスに感染した場合、およそ1000人に1人が日本脳炎を発症し、発症した方の20~40%が亡くなってしまうといわれています。また、生存者の45~70%に精神障害などの後遺症が残ってしまうといわれています。

厚生労働省 日本脳炎

日本脳炎ウイルスは、豚などが持っており、
現在も、日本や東南アジアで、活動が見られます。
北海道では予防接種を行う必要がないと予防接種法で定められるほど、日本脳炎の発生がないようですが、日本では、主に西日本で活発であり、地域的なばらつきの大きい病気です。
図:豚の日本脳炎ウイルス感染状況2000〜2008
日本脳炎は、人間から人間へは伝染せず、ウイルスを持っている豚を刺した蚊が、人間を刺すことで、感染します。
豚は日本脳炎にならないため、放置されているそうですが、人間は予防接種によって、発症者数を劇的に減らしたという経緯があります。

日本脳炎は、予防接種法の接種時期は以下と定められており、北海道以外の地域では、3歳から第一期を開始するよう案内されることが多いと思います。

第1期(3回)初回接種(2回):生後6か月以上90か月未満(標準として3歳)
追加接種(1回):初回接種後おおむね1年後(標準として4歳)
第2期(1回):9歳以上13歳未満(標準として9歳)

3歳未満の子供が西日本において、日本脳炎に感染しているケースは、それなりにありそうですが、発症者に3歳未満の子供が顕著に多いということでもないようなのが、不思議ですね。
日本脳炎発症者の年齢別グラフ(2003-2008)

いずれにしても、感染の可能性の高い地域に住んでいたり、あるいは東南アジアなどに旅行の予定があるような場合、3歳を待たずに接種することは問題ありません。

ただ、0歳では他の予防接種がたくさんあるので、
余裕が出てくる2歳になってから、我が家では打ちました。
接種年齢内であれば、免疫もちゃんとつくようです。

参考:日本脳炎:感染症情報センター

Q:働きたくないので、専業主婦になりたいです

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photo credit: Kalexanderson via photopin cc

日本には、
「働いたら負け」
という風潮がありますね。

「仕事とは、やりたくもないことを、無駄なやり方で、
生活費を稼ぐために、仕方なく、不愉快な人に
強制されてやるものである」
という仕事観があるからでしょう。

そう思ってしまうのは、
メディアや、あるいは周囲の人が、
そんな仕事観をあなたに伝えているせいかもしれません。

でも、例えば、日本の総理大臣が、
そんな風に働いているでしょうか?

あるいは、サッカーの日本代表、
あるいは、あなたの好きなアーティスト。

そんなのは、雲の上の人だから、
自分には関係ないと、思っていませんか。

でも丁寧に見ていれば、仕事が好きな人たちは、
目立たない職業にも、そこかしこにいます。

いやなことは笑いにし、
仲間を守り、
お客様に頭を下げて、
ヒーローのように働いている素敵な人は、
ひっそりと、たくさんいます。

専業主婦になるに至っては、
ご自身の体調や家族の事情などもあるでしょうし、
少し休む時期もあるとも思います。

でも、状況が許すのであれば、
自分の能力や経験を活かして、
周りの人に喜ばれながら、報酬をもらう、
そんな活動をしてみてもいいのではないでしょうか。

それは、会社に雇われる必要もないかもしれません。
また、何も考えずに飛び込んで行っても、
「負け」な働き方になってしまうかもしれません。

そうならないためには、ちょっとしたコツがあります。
そのコツについては、別の機会に、お話したいと思います。

仕事と同じくらい、頑張って、人に喜んでもらう、
そういう姿勢を持ち続けられれば、
あなたの人生にはきっと、
それがなかったときとは違う花が、咲くことでしょう。

Q:不妊治療に専念するために、仕事を辞めるべきでしょうか。

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あなたの年齢や居住地、仕事の状況、治療の進捗によって、
一概には言えませんが、基本的には退職しないで、
両立させる手段を探るべきと、私は思います。

1)失敗のリスクを考慮する
不妊治療は、開始年齢によって、最終的に子供が出来るかどうかの確率が違います。
34歳までに治療を始めて繰り返せば7割、35~39歳で4割、40歳以上で1割の人に
子供が出来ると言われています。

つまり20代でも、不妊に気が付いて、専門病院にかかったとしても、
子供に恵まれずに治療を終わる可能性が、3割もあります。

2)治療資金を稼ぐ
不妊治療には、お金がかかります。
もしも体外受精をすることになれば、1回当たり30-40万円かかりますから、
仕事をして収入があることは重要です。

3)精神的な負担を減らす
生活が不妊治療ばっかりになってしまうと、辛いです。
仕事で、気を紛れさせましょう!

4)不妊治療はインターバルがある
不妊治療で最も負担が重い体外受精を頻回するようになっても、一年中、
病院通いをすることにはならないかもしれません。

不妊治療では、ホルモン剤を多用するため、
卵巣を休ませるために、1-2か月治療しない期間を挟むことがあります。

また、治療は精神的、体力的、経済的に負担が大きいので、
採卵や胚移植のある治療を行う月が、1年の半分以上あれば、
かなりタフな方ではないでしょうか。

タイミング療法や人工授精などのもっと負担の少ない手法であれば、
それこそ仕事の片手間で済ませてしまいたいところです。

ただし、仕事を定時で上がった後など、平日に全く通院出来ないようでは厳しいので、
働きながら通える病院を探すべきだと思います。
これが見つからない場合は、転職や転居などを視野に入れる必要があるかもしれません。

その後、人工授精、体外受精とステップアップしていくうちに、
職場への影響が気になって来たら・・・。

あなたが仕事を怠けるような人ではない、と思われるだけの行動を
これまで職場で見せて来ていれば、
心ある人は、ある程度は見て見ぬふりをしてくれると思います。

Q:共働きをしているのですが、夫が家事をしてくれません。

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A:まずは、あなたのような共働きの奥様は、
日本では決して珍しいものではないことを、
お伝えしたいと思います。

社会学の中でも、男女の家事分担を研究している人が世界中にいますが、
日本の男性は世界的に見て、とっっっても家事をしないそうです。

よく男性の方が仕事が大変だからとか言いますが、
「男女の収入や、勤務時間の差などを補正してもなお、
日本人男性の家事をしない度合いは際立っている」
そうです。

例えば、日本人男性は、妻の職の有無に関わらず、
家事を1日あたり30分しかしないそうです。
妻の職の有無に関わらず、というのが、すごいですよね。

でも、みんながそうだからといって、
そんなの全く納得できませんよね。

人は、上手く行くことしかやらない、といいます。
あなたの旦那様は、
「自分が家事をやるよりも、あなたに不満を感じさせてでも、
あなたにやってもらう」
ということを選択しています。

そしてあなたは、
「旦那様と喧嘩になるよりも、自分で家事をする」
ということを選択しています。

ここには、ひとつの均衡があるわけです。

もしあなたが、旦那様が分担した家事をしなかったら、鉄パイプで殴りかかる、
というような奥様だったら、こういうことにはなっていないわけです。

男性は、一人暮らしをしたら、すべからく家事をするわけですから、
「家事ができない」なんて、通常の社会人には有り得ないことです。

仕事の重要性や収入を加味しても、
あなたに不当に多い家事分担をさせて放置しているのであれば、それは夫の甘えです。
そして、その人が卑怯であればあるほど、本人は
「それが自分の甘えである」などとは、決して認めないでしょう。

私は、単発や短期間の甘えは、夫婦は持ちつ持たれつですし、
ある程度はあるものだと思います。
しかし、長期間に渡る一方的な甘えは、夫婦関係を蝕むと思います。

例えば家事を外注したり、生活費は全て夫が出すなど、納得できる心の持ちようがあれば、
いいかもしれません。
しかし、あなたはこのままでは、恨みを残すのではありませんか?

あなたの旦那様は、あなたを目下とみなしています。
そして、目下の人間には不公正なことをしてもいい、と思っている人です。

それを許し続けているのは、あなたでもあるのです。
許しているあなたが悪い、ということではありません。
悪いのは、明らかに旦那様です。
悪い旦那様は所与の条件として、あなたがどのように対処していくのか、
それが問われているのです。